Surah Al-`Alaq
بِسْمِ اللّٰهِ الرَّحْمٰنِ الرَّحِيْمِ
اِقْرَأْ بِاسْمِ رَبِّكَ الَّذِيْ خَلَقَۚ١
Iqra' bismi rabbikal-lażī khalaq(a).
[1]
(預言者*よ、)創造をされた、あなたの主*の御名において(、啓示されたクルアーン*を)読め。
خَلَقَ الْاِنْسَانَ مِنْ عَلَقٍۚ٢
Khalaqal-insāna min ‘alaq(in).
[2]
かれは人間を、一塊の凝血からお創りになった。¹
1 人間の創造の変遷(へんせん)については、巡礼*章5、信仰者たち章14も参照。
اِقْرَأْ وَرَبُّكَ الْاَكْرَمُۙ٣
Iqra' wa rabbukal-akram(u).
[3]
(預言者*よ、クルアーン*を)読め。あなたの主*は、最も貴い*お方。
الَّذِيْ عَلَّمَ بِالْقَلَمِۙ٤
Allażī ‘allama bil-qalam(i).
[4]
筆(記)を教えて下さったお方。
عَلَّمَ الْاِنْسَانَ مَا لَمْ يَعْلَمْۗ٥
‘Allamal-insāna mā lam ya‘lam.
[5]
人間に、彼が知らなかったことを教えて下さった(お方)。
كَلَّآ اِنَّ الْاِنْسَانَ لَيَطْغٰىٓ ۙ٦
Kallā innal-insāna layaṭgā.
[6]
断じて(、アッラー*の恩恵に対して恩知らずになってはならな)ない!実に人間は、(アッラー*に対して、)まさしく放埓である。
اَنْ رَّاٰهُ اسْتَغْنٰىۗ٧
Ar ra'āhustagnā.
[7]
自らを、十分な者¹と見なすがゆえ。
1 財産、子供、権力において満たされた「十分な者」ということ(アル=ジャザーイリー5:594参照)。
اِنَّ اِلٰى رَبِّكَ الرُّجْعٰىۗ٨
Inna ilā rabbikar-ruj‘ā.
[8]
実にあなたの主*にこそ、(来世での)戻り場所があ(り、そこで自分が行ったことを報われることにな)るのである。
اَرَاَيْتَ الَّذِيْ يَنْهٰىۙ٩
Ara'aital-lażī yanhā.
[9]
言ってみよ、阻む者¹(について)、
1 これは不信仰者*の長のアブー・ジャハル*のことだが、彼と同様に善を阻もうとする全ての者も、ここに当てはまる(アッ=サアディー930頁参照)。
عَبْدًا اِذَا صَلّٰىۗ١٠
‘Abdan iżā ṣallā.
[10]
僕(ムハンマド*)を、彼が礼拝した時に(阻む者について)。
اَرَاَيْتَ اِنْ كَانَ عَلَى الْهُدٰىٓۙ١١
Ara'aita in kāna ‘alal-hudā.
[11]
言ってみよ、もし彼(預言者*)が導きの上にあったとしたら(、いかに彼を礼拝から阻むというのか)?
اَوْ اَمَرَ بِالتَّقْوٰىۗ١٢
Au amara bit-taqwā.
[12]
あるいは、(人に)敬虔さ*を命じたのだとしたら(、いかに彼をそこから阻むというのか)?
اَرَاَيْتَ اِنْ كَذَّبَ وَتَوَلّٰىۗ١٣
Ara'aita in każżaba wa tawallā.
[13]
言ってみよ、もし彼(阻む者)が、(自分がそこへと招かれているものを)噓呼ばわりし、背を向けたならば、
اَلَمْ يَعْلَمْ بِاَنَّ اللّٰهَ يَرٰىۗ١٤
Alam ya‘lam bi'annallāha yarā.
[14]
彼はアッラー*が(、自分のすること全てを)ご覧にな(り、それに対して報われ)るということを、知らなかったのか?
كَلَّا لَىِٕنْ لَّمْ يَنْتَهِ ەۙ لَنَسْفَعًاۢ بِالنَّاصِيَةِۙ١٥
Kallā la'il lam yantah(i), lanasfa‘am bin-nāṣiyah(ti).
[15]
断じて(、彼の主張は正しく)ない!もしも彼が(預言者*に対する敵対と抑圧を)止めなければ、われら*は必ずや(彼の)前髪を引っ掴んで¹(、業火へ放り込んで)しまおう。
1 「前髪を掴む」という表現には、その対象への蔑(さげす)み や辱(はずかし)めの意味が含まれている(アル=クルトゥビー20:125参照)。
نَاصِيَةٍ كَاذِبَةٍ خَاطِئَةٍۚ١٦
Nāṣiyatin kāżibatin khāṭi'ah(tin).
[16]
(言葉は)噓つきで、(行いの)誤った(、彼の)前髪を。
فَلْيَدْعُ نَادِيَهٗۙ١٧
Falyad‘u nādiyah(ū).
[17]
ならば彼に、自分の会合の場(の仲間たち)を呼ばせて(、援助を乞わせて)みよ。
سَنَدْعُ الزَّبَانِيَةَۙ١٨
Sanad‘uz-zabāniyah(ta).
[18]
われら*はザバーニヤ¹を呼んでやるから。
1 「ザバーニヤ」とは、「ザブン(押しやる)」という語からの派生語とされ、地獄の住人を押しやる、荒々しく厳しい天使*たち(禁止章6の訳注も参照)のこと(アル=バガウィー5:282参照)。
كَلَّاۗ لَا تُطِعْهُ وَاسْجُدْ وَاقْتَرِبْ ۩ ࣖ١٩
Kallā, lā tuṭi‘hu wasjud waqtarib.
[19]
断じて(、彼の主張は正しく)ない!(使徒*よ、)彼に従わず¹、(あなたの主*に)サジダ*し、お近づきを求めよ。(読誦のサジダ*)
1 つまり、崇拝*行為を継続し、沢山行うことから阻(はば)まれて も従うのではない、ということ(イブン・カスィール8:439参照)。