Surah Al-Fil

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بِسْمِ اللّٰهِ الرَّحْمٰنِ الرَّحِيْمِ
اَلَمْ تَرَ كَيْفَ فَعَلَ رَبُّكَ بِاَصْحٰبِ الْفِيْلِۗ١
Alam tara kaifa fa‘ala rabbuka bi'aṣḥābil-fīl(i).
[1] (使徒*よ、)一体あなたは、あなたの主*が、象の仲間たちにどのようになさったのか、知らなかったのか?¹
1 キリスト教であったエチオピア王国のイエメン総督(そうとく)アブラハは、サヌアに大きな協会を建て、それがカァバ神殿*に代わる巡礼*の場となること(雌牛章125、悔悟章28の訳注も参照)を望んだ。しかしアラブ人たちがそれを受け入れないのを見ると、カァバ神殿*を破壊(はかい)すべく、象を従えた強大な軍隊と共にマッカ*へと進軍した(イブン・カスィール8:483-484参照)。

اَلَمْ يَجْعَلْ كَيْدَهُمْ فِيْ تَضْلِيْلٍۙ٢
Alam yaj‘al kaidahum fī taḍlīl(in).
[2] かれは彼らの策略¹を、無に帰させられたのではなかったか?
1 彼らは、クライシュ族*に対しては殺害や捕囚(ほしゅう)、カァバ神殿*に対して破壊という「策略」を立てていた(アル=クルトゥビー20:195参照)。クライシュ族*は彼らに対して軍事的に太刀(たち)打ち 出来なかったので、周辺の山中に避難(ひなん)したが、いよいよアブラハ軍のマッカ*入城というところでアブラハの象が進軍を拒(こば)み、彼らはイエメンへの撤退(てったい)を余儀(よぎ)なくされた(イブン・カスィール8:485参照)。

وَّاَرْسَلَ عَلَيْهِمْ طَيْرًا اَبَابِيْلَۙ٣
Wa arsala ‘alaihim ṭairan abābīl(a).
[3] そして、かれは彼らに、大群をなす鳥たちを遣わされたのだ。¹
1 これはアブラハ軍が、イエメンへ撤退する途中のこと。それらの鳥はくちばしと両足から三つの石を投下したが、その石が命中した者は即死するか、あるいは体が少しづつ崩(くず)れ 落ちて行き、死に至った。尚、「大群をなす(アバービール)」という語には、ほかにも「次々と連(つら)なってやって来る」「四方から分散してやって来る」といった解釈がある(前掲書8:485-487参照)。

تَرْمِيْهِمْ بِحِجَارَةٍ مِّنْ سِجِّيْلٍۙ٤
Tarmīhim biḥijāratim min sijjīl(in).
[4] 彼らに、泥土からなる石を落下させる(鳥たちを)。

فَجَعَلَهُمْ كَعَصْفٍ مَّأْكُوْلٍ ࣖ٥
Fa ja‘alahum ka‘aṣfim ma'kūl(in).
[5] それでかれは、彼らを食い散らかされた枯れ葉のようになさったのだ。